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帰国して1年がたちました。ブログに書きたいことがあってもなかなか手元にパソコンが無かったり パソコンが壊れていたり カメラが壊れていたりで うまくいかず 更新が極端に少ない、という結果になりました。。。。。
すこしずつ 書けるときにメモの気持ちで 帰国後に感じたこと 考えたこと 現状を書いてみようと思っていたのですが 結局パソコンの前に座っていられることはなく・・・・ 。。。。 まずは 完全帰国以前の私は 少なくとも18年間ほど モーツアルテウムの授業の無い時期は たえず帰国をしていましたので それなりに心の準備も含めて 準備していたのです。多いときは年に9回ザルツと日本を行ったりきたりした年度もありましたが 最低でも1年に4回は帰国をしていたのです。ちょうど父が80歳、母が74歳のころから 休み中は親孝行に切り替えました。今思えば もっとその時期に演奏活動に時間を割いていたら私自身の人生は変っていたと思いますが 親孝行が第一の自分の仕事であるという考えが根を張っていたので そのようにしていたのです。 それでも いざ 完全帰国となると 短期の帰国では見えなかったこと、あるいは最近 急に変化をしている日本の姿に驚きは隠せません。 はっきり言って 日本に帰ってきたという気持ちになれずに1年が過ぎました。なにしろ スーパーに行こうが Cityに出向こうが 日本語より外国語のほうが聞こえてくる京都なのです。観光地に行っているわけではありません 地下鉄では大きなトランクを持った中国人、 デパ地下食品では ドイツ語も英語もスペイン語も聞ける外人様ばっかり。 京都の市バスはとても小さいので 1台目には乗れないときもあるほど並ばなければならないこと。しかもバスは昔どおりに平日の昼間が一番本数は多いのですが それでも1時間に4本です。最近は夜のライトアップで 夜にじっとしていない観光客が増えていますので その時間帯にかち合うものなら 1時間はバスに乗るための待ち時間が必要なんですよ! ザルツブルグでは明らかに外人であるという意識を持って暮らしていましたが 京都でも 外人のままの気持ちで暮らしてこれたのです。見た目とか歩く姿勢とかも日本人らしくないらしくって 京都で買い物をするときに店員には英語で話しかけられることが多々あります。そのときは 私、日本語ダイジョ~ブよ、といって日本語に切り替えてもらいます。。。。。。 そんな自分ですから 自分のイメージする日本の姿を捜し求めることとなります。 音楽のお仕事に関しましては 春から 講演会 大学での講義 コンクールの審査 など 小さいお仕事をぼつぼつやらせていただいています。そこでは 私の世代の二つ前ぐらいの世代の方々のご努力が 今の形を形成してきていることを実感します。その時々での最大のエネルギーをかけ 苦心なさっておられたことが 次世代に引き継がれ 今の状況になっていることがよ~くわかります。それでも 関係者は より良くしようと四苦八苦なさっておられます。 手塩にかけて育てた生徒を音大に行かせ さらに留学させ その熱意は しっかり生徒に影響しています。 ものすごく素直に指導者の意見に従える才能がどの生徒にもあるのは ザルツブルグの生徒ではなかった点です。 スポーツの世界で 修行に暴力が加わっているか否かというテーマが聞かれますが 音楽の世界でも似たり寄ったりかなって思います。 ときに 忘れていた日本語が思い出されるときもありました。 「ピラミッド、とか 年功序列 とか」です。 42年間 人と対等に接していく社会にいたわけですから 「あ、そうだったんだ~、、、とか 次は気をつけねば、、、、」と何度もリセットです。 そんななか 心から感動したところの 「コンクール」と《表札》を掲げておられてはいるのですが 中身はよくあるコンクールとはまったく違う素晴らしい「コンクール」に 出会うことが出来ました。それは広島県の福山で行われたコンクールです。 フツウのコンクールは1位になった人だけが満足をするのだと思います。 予選でダメだったとがっかりしたり 入賞できなかったのはなぜだろうと悩んでしまう人もいるのがコンクールです。。。。 審査がおかしいと 文句も出るときさえありますよね。 しかし 福山ではこのコンクールに携わっている多くの方が幸せになれるコンクールだと思います。 わたしは 審査をさせていただいて 広島の人の よき日本の心に触れさせていただきました。 それは広島だからなんでしょう。 心が心をつなぐという皆の体験なのでしょう。つい8月6日にしか思い出さない原爆のことですが 広島の人はあれ以来一日たりとも忘れられない事実で そういう悲しみがあるから 人を大切にし、人に役立ちたいと思い、人とは心でつながっていくものだと 確信なさっているのだと思いました。 今回幼児で参加した子が 30年後でも その子の心の中にいい思い出として このコンクールは思い出されるはずです。2003席もある立派なホールで 大きいグランドピアノで弾いたことは これからこの会場に足を運ぶ度ことに 僕もあそこで弾いたんだよ、って思い出すでしょうし コンサートホールに足を運ぶことに戸惑いはないでしょう。 市民がコンサートに足を運ぶということも コンクールは役立っているはずです。 それが音楽を発展させます。 なにしろ 表彰状と言う紙だけをもらうのではなく いろんな固有名詞のついた賞が沢山あって 何かしらの賞をもらいトロフィーがもらえます。 大きさはいくつか種類がありましたが お家のリビングかに飾ってもらって みんながいつも見れているということはいいな、と思いました。 だからこのコンクールは 今年で76回という 日本で2番目に長い歴史をもっており 続いているのです。"心""kokoro""こころ”という大事なことが コンクールという表札の扉の向こうで 教育されていることに 私自身は心から感動しました。 予選の時にホテルのフロントで 海が見たいのです、といったら 20分ほどで尾道にいけるし尾道はいかがですか、と勧めていただきました。 そして がんばって尾道に行ったのです。そのときの写真を次の その2に。
by hiroko-miki
| 2018-12-31 08:19
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