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モーツァルテウムの入学試験は6月末と9月末に行なわれますが 卒業試験は夏休み、冬休みなどのお休みをのぞく ほぼ年中やっています。
ピアノ科の大学院の場合 4つの関所があります。 一つ目の関所は あるテーマについて論文を書くことです。これがなんてったって すごーく大変。A4の紙に80-100枚書きます。その論文を提出すると 口答試験が待っています。 それと平行して 別の関所、即ち、実技試験の一回目があります。 学生はおよそ次のようなプログラムを用意します。 *バロック音楽 大曲一つと 小曲2つ。 *モーツァルトのソナタ一曲 *ベートーヴェンのソナタ2曲で そのうち一曲は後期の作品 *ロマン派の曲 30分ぐらいの長さ *近代曲 *1960年以降の曲2曲。 そのうち一曲は1980年以降の曲。 *エチュード4曲で そのうちショパンが2曲 *ピアノコンチェルトを 2曲 このプログラムを提出する際に 2回目での実技試験で弾きたい曲の希望も言います。2回目の試験は聴衆が一杯いらっしてくださって ロングドレスを着たりして コンサートのスタイルになります。 それで 1回目は2回目で弾かない曲の中から 先生方が選んだいくつかの曲の部分部分を抜粋して30分ほど弾く事になります。 それに加え 最近は 卒業生がCDを製作します。大学の録音室で録音し、メディアの先生の指導の下にレコード店に売り込めるような本格的なCDです。 勿論ブックレットも書き、表紙のデザインも自分で考えます。 出来上がったCDは就職活動にも またコンクールなどにも発送できるわけです。 この作業も結構時間がかかるのですが すべて無料で出来るので CDを作る人が増えています。 沢山の授業の単位をすべて修得してからでないと (或いは修得の見込みがある)という条件でないと卒業試験は受けられません。 たとえば 2010年10月に入学の手続きをとるとします。 論文は2012年の1月ごろには 書き上げていなくてはなりません。2012年1月末に実技試験の会場を予約します。 そして 2012年3-6月の間に 上記の関所をくぐり抜けるわけです。しかし 実質19ヶ月ほどの期間で すべてをこなせる人はマレで、それで ドンドンずれて 年中試験をやっているという実情です。 さて 私の生徒のAさんも やっとこ 先週論文の試験を通過し、 2週間後に実技の2回目があります。いくらお尻をぺんぺんしても ノロイ子です。 別のB君は 最初の関所が今月末から始まります。 この2人に人前でのアガル練習をさせるため11日にまた校内演奏会をします。 今、 私の目の前には 書きあがったばかりのB君の論文がデーンと置かれています。 もうちょっと早くに手渡していてくれていたなら 日本へ行く飛行機の中で読めたのに・・・・と。 出るのはため息ばかりなりけり・・・・
by hiroko-miki
| 2010-11-10 15:48
| 大學
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