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オペラを聴いて会場の外に出るとほとんど雨はやんでいた。身体が一段とキューンと引き締まるような冷気がかえって心地よい。ホーエンザルツブルグ城やペータース教会をライトアップした光景が目に留まる。 この町はすっかりおとぎの国になりすましていた。
旧市街をゆったり気分でゆっくり歩きながら 今聞いてきた音楽の余韻にひたる。 こういう “時” が幸福でならない。 この感覚はおそらくザルツブルグでしか味わえないだろう。素晴らしい音楽はどの町でも聴ける。しかしコンサートの後で足元の石畳から伝わる空気はザルツブルグ独特のものがある。この空気がさらに幸福にさせる。 今日のオペラはモーツァルトだった。ポトポト歩きながらモーツァルトの生家までやって来た。いつもと同じ家のはずなのに 「僕のオペラ、すごいだろう?」 とニタッと得意顔で囁いているのが聞こえた気がした。本当にすごい人物だ。 だって このオペラを15歳で作っているのだから。 ムーティーの指揮はとても速いテンポで始まった。音程がしっかり取れないオケの団員や歌手もいた。しかしムーティーは躊躇なく淡々と先に進んでいく。そこにはいつも聞きなれたモーツァルトとは全く違う解釈がある。 それは旋律を誇張するでなく、 音に重さ軽さ、あるいは音に強さや弱さを与えるでもない。ハーモニーを示す色彩もつけず、情感も表さない。イタリア人のスピード感というか速やかさというのは有名なレーサーを思い起こす。 休憩後 そのゆれないテンポにのっかった粒のそろった音が平均した音量で並んで行くと、次第に音の高低にとても意味が出て来た。 タッタカタッタカ動いてきた流れが レザー光線のように張り詰めてきて その光線のうち放つ所にキラキラした世界が見え始めた。その凝縮の束がそれぞれ集中されだすとムーティーの目指していた所が見えてきた。 それは 《モザイク画》。 今年のフィングステン音楽祭には 2つの公演にだけ出かけた。 どちらもL.v.P.Metastasio の台本のBetulia liberata (救われたベトュリーア)を使って創作されたもので 一つはモーツァルトが作曲した宗教オペラを もう一つはニコロ・ジョメーリの作曲したオラトリオを聴いた。 18世紀中にこの台本をもとに28人もの作曲家が作曲をしているほど もてはやされた台本である。 この2回の公演は どちらも リカルド・ムーティー指揮。 オケはOrchestra Giovanile Luigi Cherubini 合唱は ウイーンフィルハーモニー合唱団 では その もう一つのジョメーリの方は どんな印象を受けたかというと この公演は最初からまさにナポリ派の本場の老舗の味だった。 落ち着いた、しかし、快適なテンポとどこから見ても均等に脈打つ均衡のとれた音楽。 長調のためかもしれないが いささかなりとも 悲、嘆、悩、苦というような ネガティブな暗さは存在しない。だからといって モーツァルトの方のオペラが短調なのにもかかわらず そしてその上 こちらはのちに作曲されたKV491の協奏曲と同じような和声進行が含まれているにもかかわらず 悲壮感や苦難は伝わってこなかった。 このオーケストラは 全員イタリア人でムーティーが自ら集めた音楽家たちで構成されている。 まさにイタリア人の血だからなのだろうが 誠にこのイタリア伝統音楽を平静整然と奏じている。 プログラムには団員召集のムーティーの意図に 「演奏家としてのその人の《 道 》において 論理的、芸術的な観点から 音楽家としてのあり方に 新しい《 質 》をもたらす為」 と記されている。 団員はすべて30歳以下で かつ所属期間は最高3年までとのこと。 隅々までイタリアのエレガンスが漂い すこぶる優美な世界であった。 至高の芸術とはこういうレベルをさすのであろう。 来年もムーティーがやってくる。 来年はどんな演奏を聞かせてくれるのであろうか? 2011年の詳しい情報は www.salzburgfestival.at ![]() ![]() マティネーコンサートを聞き終え 会場をあとにする人々。 ![]() フィングステンの直前、 C.アバド氏(76歳)が ガンのため入院なさった。マーラー生誕150年にあわせ 2番のシンフォニーで 6月はじめに24年ぶりにスカラ座で復帰公演の予定だったのですが キャンセルとなりました。 是非早くに快復なさってほしいです。
by hiroko-miki
| 2010-05-28 06:56
| 音楽会
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